『 空き瓶 』 by み

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『　空き瓶　』　　　by　み
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貴方の足下に落ちてます。
それは何ですか。

それは貴方です。
貴方の悲しみが詰まった瓶です。

また、ひとつ落ちました。
貴方の苦しみが詰まった瓶です。

また、ひとつ落ちました。
貴方の不安が詰まった瓶です。

いいんです、拾わなくて。
それはもういりません。
貴方にはいりません。
私が代わりに拾いましょう。
その代わりに
貴方の喜びや愛や幸せを、私の持つ空き瓶に詰め込んで下さいませんか。


そしてその瓶をまた誰かに渡します。
その人は、きっと素敵な笑顔を私にくれることでしょう。
私が貴方に笑いかけたように。


貴方は聞きましたね。
貴方が落とした瓶はどうするのかと。
私は瓶を、空に投げ、そしてその瓶は空で粉々に割れます。
空は貴方の思いを受け止め、そして貴方と一緒に泣いてくれるでしょう。
その涙は大地に伝わり、花や草や木や、いろんな沢山の命が生まれます。

ほら、貴方の思いは無駄にはなりませんよ。


貴方は素敵。
貴方は素敵だよ。
だから、また笑顔を見せて欲しいんだ。
星よりもきっらきらに輝くその笑顔を、私は大好きよ。
貴方は素敵。
貴方は素敵。
貴方の手の温もり、ほかほか暖かい。
太陽よりも、暖かなその手が私は大好きよ。


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