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心がさびしい、 心がつらい、 心が痛い・・・ 心が喜ぶ・・・
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☆☆☆ 『 光と影が出会った日 』   by 光呼

――♪☆◆♪―――――――――――――♪◆☆♪――




目の前には、見えない誰かの影。
僕はそっと、問い掛けました。


「どうやったら、やさしくなれるの?」

その問い掛けに、見えない誰かは答えてはくれませんでした。
でもそこには、僕と見えない誰かの影がふたつきり。
この世界には、ふたりきり。


「やさしいってなに?
僕も、やさしくなれるの?
僕は、誰かにやさしくできてるの?」

「ねぇ、君は僕を知ってる?
ねぇ、僕は君を知らないよ?
ねぇ、君には僕が見えてる?
ねぇ、僕には君が見えないよ?」

何度尋ねても。
見えない誰かは答えてはくれませんでした。
僕は、ひとりでおしゃべり。
でも、ちぃーっとも楽しくなんかありませんでした。

僕は、知りませんでした。
僕自身のことだって、見えない誰かのことだって。
なにひとつ、知りませんでした。


「僕に、やさしさってなにか教えてくれる?
僕も、ちゃんと考えるから。
ねぇ、だから。教えてくれない?」


見えない誰かの影に少しだけ光が当たりました。
ほんの少し、顔が見えてきました。
よーく見てみると、僕はあることに気付きました。


「なんだか、僕に少し似ているね。」


僕はもっと近付いて、じーっと顔を覗かせました。
見えない誰かの影は取り払われて。今度は、はっきりと顔が見えました。
僕はその顔を見てびっくりしました。


「僕とおんなじ顔!君は、僕だったの?」


見えない誰かは、僕と同じ顔をした僕自身でした。
僕は、思いました。


「君が答えられなかったのは、
僕が答えられないからだったんだ。」


僕が問い掛けていたのは。
答えを知らない僕自身でした。
どんなに問い掛けても。
答えが返ってこなかったのは。
僕が知らないからでした。


僕は、思いました。
影は、しゃべり出してはくれないんだと。
影が見えるようになるためには。
光が見えていなきゃだめなんだと。
このとき、僕は光と影の存在を知りました。

そして、そのふたつはいつでも。
同じ場所にあることを知りました。
そのどちらも、僕自身に潜んでいることを知りました。



それから、もう一度考え始めました。

「やさしさって、なんなのかな?」


あの時、誰かに渡したやさしさは。
やさしさではなかったことを知っていました。
だけど、やさしさだと思わずに渡したものを。
誰かが喜んでくれたこともありました。


僕にとってのやさしさなんて。
ほんとはやさしさではないのかもしれないけど。
でも、僕にとって。
それはやさしさでもありました。


「やさしくはないけれど、やさしさだけは忘れないでいたいな。」


僕は、それだけを思いました。




あの時、それが痛みであったとしても。
必要なやさしさはどこかに隠れていたことを。
心のどこかで、信じていたかった僕がいました。

それは僕にとって必要なやさしさでもありました。
誰かのためにも必要なやさしさだと思っていました。


掛け違えたら、それは傷つけることにもなってしまうけれど。
どんなやさしさでも。
やさしさだと信じていたいと。
僕は、心から思いました。



光と影が出会った日。
一番最初に見つけたものは。
僕自身。

この世界には、ある意味ひとりきり。
だけど、光も影も一緒に住んでいたよ。


それなら寂しくなんてないよね。

やさしさ。
見つけられるといいな。




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青柳仁
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自己紹介:
 21世紀を平和の世紀に!
 平和の砦を守る戦士として生きていますけれど、身近な人たちの中で、戦争に対してNO!と言い続けるスタンスを持ち続けていくことしかできません。
 手に花を!心に平和の砦を!

 平和の砦の源泉は子どもたちの未来を守ることです。子どもたちが生きる希望と勇気を持つ世の中を創りだしていきましょう。
 子どもたちと一緒に生きましょう。

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